11日(月)、破壊王「橋本真也」の訃報が飛び込んできた。

自分のヒーローの突然で早すぎる死に、ただ唖然とし、

10年前に観た彼の笑顔を思い出した。


当時高校1年生の僕は地元のホテルで布団敷きと

厨房の手伝いというバイトをしていた。


いつものように夕方バイト仲間から

「おい、裏情報だと今日、新日本の団体さんがこのホテルに泊まるらしいぞ」

「マ、マジで。サイン貰えんじゃん」

以前このブログ でも書いた通りのプロレスファンの僕にはこれ以上ない吉報。


せっかくの地方巡業をバイトで行けなかった事が、逆にラッキーとなった。


そんな吉報をうけてからソワソワして仕事中も

「俺の惹いた布団でレスラーが寝るんだ」とか

「いつ、どうやってサイン貰おう」

「垂直落下式DDT」

とか、そんな事ばっかり考えていた。


夜10時前になってようやく1団が到着した。

「デ、デケー、こ、こえぇ~」

間近で観るレスラーに対するちびっ子な僕の単純な感想。


到着後、直ぐに夕御飯を食べるレスラーの皆様。

「い、今だ、接触チャンスは今しかない」

社員の人に了解を得ていざ接触。


ビビりながらも意を決して、

     僕「すいません、ファンなんです。サインください。」

ドラゴンF 「てめー、飯食ってる途中だろうがぁ、見ればわかんだろ、あん」

     僕「あ、はい。すいません。」

ドラゴンF「あとで来いよあとでよー、おん」


物凄い形相で、僕の中の正義超人だったドラゴンFが怒っている。

高校1年生の僕は殺されるかと思ったぐらいビビリまくって退散した。


食後にもう一度トライしようと考えたが、気づいた時には既にみんな

部屋に戻ってしまっていた。


「最悪だぁー」なんて思っていたら、ロビーにデカい人物を発見。

片手に水のボトル3本、片手にPINO を3個持っている。

「橋本だぁ~」

このチャンスを逃すわけにはいかない。


ダッシュで駆け寄り

「橋本さん、こんにちは。握手とサインください」と言ったら、

笑顔で「おぉ、もちろん。さっきは悪かったね」

といって快く了解してくれた。

「頑張ってください」と言ったら、

「おぉ、ありがとう。お前らも頑張れよ」

やさしい笑顔と、熱い言葉。

本当に感動。


その時から僕の中では悪役ドラゴンと、正義の破壊王。

ずーっと破壊王橋本を応援してきた。


そんなやさしく温かい破壊王の突然の死。

とても悲しく残念で言葉がでません。

早すぎるよ・・・・


もう1度「はしもとぉー」と叫ばせてください。

ダメでも立ち上がってくる姿を見せてください。


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心よりご冥福お祈りいたします。